2010年 9月 7日(火)

星の王子様関越道へ行く

余ったごはんを冷凍するときは筋をいれて冷凍することによって、解凍するときに
チョコレートのように小分けして使えたことによる伊東家的な喜びを覚える
所長の土屋です。



先日、群馬へ家族旅行に出かけた際に、車で関越自動車道を
使っていきました。

例に漏れること無く、運転に疲れてきたので、適当なところで
休憩しようと上里SAで休憩することにしました。

そこで、食事をしようと何気なくポスターをみていると、
「星の王子様 寄居PAに登場!」と書いてあるポスターを発見しました。
(PAとはパーキングエリアの略です。)

内容をみていみると今年の6月にOPENした
新しいPA(パーキングエリア)の情報でした。
星の王子様 寄居PA

この時に私が思ったのは
「寄居は新しいことを始めていたんだ、でも寄居PAは
過ぎてしまったから、知っていれば立ち寄ったのに・・・」
と一瞬思い、寄ることを一旦あきらめかけました・・・

しかし、

よくよく情報をみるとリニューアルしたPAは下り(行き)に
あると私が勘違いしていただけで、上り(帰り)寄居PAと記載して
あることがわかりました。

この情報をみて、
私たちは「帰りに寄ろう」と決め、帰りに寄居PAに寄って帰りました。

実際に寄ってみると大きなPAでないものの、星の王子様の雰囲気で
統一されており、星の王子様のグッツが販売されていたり、おしゃれな
店が並んでおり、グッツを買った妻は満足してPAを後にしました。

この事から、このPA(パーキングエリア)はあえて
上り(帰り)のPAに作ったことが予想できました。

なぜなら、ターゲットは最初からPAを目的に訪れる人ではなく、
ついで目的」がターゲットであるのはないかという仮説が
立てられると、上り(帰り)のPAに作ったことの意図が通るのです。

そのターゲットを決めるにあたり、交通量が問題になりますが、
一般的に考えて、地方からの旅行客よりも、都心からの旅行客のほうが交通量で
絶対数が多いということと、都心の人たちは新しいものに敏感なので、
都心から来る旅行客をターゲットに据えてNEXCO東日本はスタートしたのではと考えられるのです。

そのターゲットの場合、もし下り(行き)に作ってしまったとしたら、
知らないで素通りしてしまう可能性が高く、

「そんなのやっていたんだ、残念」

で終わってしまう旅行客がほとんどで、作ったものが目に触れないで
終わってしまうというマーケティング的には失敗に終わってしまうことも予想されます。

なので、

ターゲットを都心から関越自動車を使う旅行客で、

下り時(行き)に「星の王子様」のポスターを貼って周知させて、

上り時(帰り)によってもらってお金を落として貰えるPAを

目指す戦略をとったのではと考えます。

私たち家族もこの戦略に知らず知らずに乗っかり、帰りには
ある意味寄るのが楽しみな状態で、寄居PAに到着し、グッツを買って
軽食を取りました。

このマーケティング手法に、費用対効果を上げるために
参考になるマーケティングが隠されています。

以下の3つです。

1、ターゲットが必ず通る場所に宣伝を出す。
  →下り(行き)のSAやPAにポスターを張ることで、宣伝していく。
    当たり前ですが、全員がターゲットなので、費用対効果がとても高い。
    キーワード広告や媒体でも必ず通る場所は競合の量にもよりますが、
    抑えておきたい場所ですね。

2、「そのもの目的」サービスか、「ついで目的」サービスを見極める。
  →そのもの目的サービスの場合、商品そのものでアクションしてもらわないと
   いけないので、広告コストがかさむことがあります。それよりも、
   すでにアクションする目的があるところに、「ついで目的」で購入やアクション
   を促していくことで、費用対効果をあげることができます。

3、その後くちこみが起こりそうな商品やサービスを選ぶ
  →星の王子様というファンタジーな内容をテーマにしたPAはあまり聞いたことが
   ないので、人にも伝わる可能性もあると考えます。

特に2番の「そのもの目的」か「ついで目的」かを見極めることによって、
広告そのものをしなくても済むことがありますので、自社のサービスや商品の
ターゲットにリーチさせる場所が本当にそこなのかの再検討をすることを
お勧めます。

本日はこのへんで。

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文責:所長・土屋 ツイート
ギャプライズ LPO研究所

研究員:所長・土屋
カテゴリー:LPO, マーケティング

研究員 所長・土屋
2010年 8月 25日(水)

学校教育の情報化

最近行ってきた健康診断で、
腹囲 を測ってもらう際に、お腹を一瞬ひっこめ、
やっぱり恥ずかしくなってやめた土井です。

今回は少し堅いお話になりますが、日本の教育の情報化について、
少しお話してみたいと思います。今後IT業界を牽引する人材が
育ってくると考えるととても重要な課題。乱文ですが、読んで頂ければと思います。

さて、先日、文部科学省から、教育の情報化ビジョン骨子(案)が提出されました。
そこで現状全国の公立学校での情報化の実態はどうなっているんだろうと思い、
簡単に調べてみました。

その前に、
読者の皆様が義務教育、高校で受けた「情報」という科目はどうだったでしょうか?
Windows以前、もしくはWindows95前後の方が多いと思いますが、
学校にパソコンはあったでしょうか?
そもそも他の科目とスイッチされて、1回か2回しかコンピュータ室を
使ったことが無いという方も多いのではないでしょうか?

そのあたりも思い出しながら、2006年時点での各数値と比べながら簡単に紹介してみたいと思います。

■2006年
・コンピュータ1台あたりの児童生徒数・・・7.7
教員の校務用コンピュータ整備率・・・ 33.4%
・電子黒板の整備状況・・・7832台
・授業中にICTを活用して指導する能力・・・52.6%
(ややできる・割に出来ると回答した割合
)


■2010年
・コンピュータ1台あたりの児童生徒数・・・6.8人
・教員の校務用コンピュータ整備率・・・ 79.8%
・電子黒板の整備状況・・・42000台 (全体の26.3%)
・授業中にICTを活用して指導する能力・・・58.5%
(ややできる・割に出来ると回答した割合)
*2010年は速報値なので、今後微妙に変更があるかもしれません。

ですが、2006年に比べると格段に状況はよくなってきています。
特に4年間で先生用のPC整備率は4倍に、
加えて電子黒板の増加率はすごいですね、約5倍です。

比較対象に2006年を選んだのは、2006年はe-japan戦略の最終年であり、
「世界最先端のIT国家になる」という目標に遠く及ばない結果だった年だからなのですが、
そこでめげず、地道な努力が実ったということでしょうか。
教える側のデバイスは着実に整備されています。

しかし、上記データだけでも、まだまだ学校に設置されているPCの数が少ないです。
先日ソフトバンクの孫さんが、

「教科書を電子化するのにかかる予算は3600憶、
ダム一個の予算でできる。しかも現在着工しているダムは100個以上ある」

とおっしゃられていました。まさにその通り!なのですが、
いかんせん予算がない。この教育の情報化、平成22年度で、8億円・・・
退職教員等人材活用事業−サポート先生の配置−の予算が77億・・・
と、なんとも悲しい数字になっています・・・



そして、さらに気になるのは、ICTを活用した教員の指導能力です。
これがあんまり伸びていない。配備されているPCは増えているのに・・・


さらに この調査が行われた2009年中に、ICT活用指導力に関する研修を
受講した教員の割合は、19.4%にとどまっています。理由としては、まず教員の激務が挙げられるかと思いますが、
ICTを活用することで、この激務は確実に軽減されるはずです。
というか、ここまできたらまず必要だと思うのですが皆様はどうでしょう?
さらに、このトピックに関連したキーワードでブログを検索した際、
そもそも教育の情報化に否定的な意見や、大切なのは教員の熱意だ!的な
声が散見されます。

もちろん教育に対する情熱は最も大切な資質ですが、
それだけで生徒の雇用機会が増えるわけではないわけですから、別軸で議論すべきです。

重要なのは、インフラ面での整備ほど、教員の「ICTを活用する力」が伸びていない、ことです。
さらにIPAが発表した、IT人材白書2010でも興味深いデータが出ています。

”全国の「理工系情報学科・専攻協議会」に加盟する大学・大学院・専門・高専の
在学生に関する調査によると、「入学者の質や水準の変化」の設問に、
下がっていると回答した期間は過半数を超え、変わらないの43%を超えた。”

インフラの配備は進んでいるのにこのような結果が出ることに関しては、
やはり整いつつあるインフラを十分に活用出来ていない可能性がありそうです。


もちろんすぐに答えが出る話でも無いですし、国家予算のような長大なことは
わかりません。ただ、IT業界で働く人間として、読んでいただいている皆様にも、
ぜひこの問題は考えていただきたいと思っています。

とまあ、なんとも結論のないお話になってしまいました、
さらにLPO研究所と言っておきながら、全くLPOに触れていなかったことを反省しつつ、
今日はこのあたりで。



—-追伸—————————————-

ICTに関する資質に対して、IT企業と教育機関の認識に関しても、
面白い結果が出ています。これはIT人材白書のデータをもとに、
NECが作成した資料が出展です。





この資料が示唆するものの一つとして、
IT企業と教育機関がお互い閉鎖的な側面があり、情報の共有が出来ていないということがあるのでは
ないでしょうか。
実際に教育現場では、どのようなICTを活用できる人材が将来的に社会で必要とされるか、
という大きなビジョンが定まらないままインフラの整備が進んでいる気がしてなりません。


IT業界の声も、もっと吸い上げて、情報共有や意見の交換ももっと活発になるといいですね。

*私の限られた知識内でまとめましたので、もし間違いなどありましたら
ご指摘いただけると幸いです。







<参照URL>

平成21年度 学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果
教育の情報化の政策と教育の情報化ビジョン(骨子)【案】
IT人材白書2010
産業界から見た、ICT技術者への期待

研究員:土井
カテゴリー:LPO, ニュース

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